富山人の旅ログ

富山県在住。県内の色々な場所を巡ります。

奈良和歌山・世界遺産めぐりの旅 後編

 

1泊2日で奈良和歌山の世界遺産を巡る旅の2日目です。2日目は和歌山の高野山を訪れます。前編の記事はこちらです。

 

kokodou.hatenablog.com

高野山への道のり

 2日目のスタート地点は南海橋本駅です。ここから電車で、南海高野線で50分ほどの乗車です。橋本駅から極楽橋駅までの区間は山岳地帯を通るため、かなりの勾配があります。そのため、「ズームカー」と呼ばれる車両の長さが短い特殊な電車が走っているそうです。

 

南海高野線のズームカー

 平坦区間では、はやい速度で走ることができ、山岳地帯では大きな牽引力を出す車両です。

 

車窓の風景

車窓の風景です。まだ山岳地帯に入る前、紀ノ川流域の街並みです。北陸の黒光りの屋根瓦とは違う、灰色の屋根瓦が並びます。山岳地帯に入ると、カーブが多くなり、電車のスピードも落ちます。ゆっくりと山を走っていき、終点の極楽橋駅に到着です。

 

極楽橋駅より先はケーブルカーで、高野山駅まで向かいます。ケーブルカーは5分ほどの乗車です。そしてその先はバスで高野山の中心部まで向かいます。まるで、富山の立山黒部アルペンルートみたいですね(笑)高野山は車でも行くことができますが、公共交通機関で行くと、少し大変ですね。

 

パンフレットによると、高野山で必ず押さえておきたい3つのスポットがあるらしいです。それが、

らしいのです。ということで、今回はその3つを順に回っていくことにします。ケーブルカーの終点、高野山駅で、バス一日フリー切符を購入し、バスに乗り換えます。まずは奥の院へ行ってみましょう。

 

高野山

 

奥の院

 奥の院弘法大師空海の御廟がある場所です。その御廟へ続く約2キロにわたる参道がとてもよかったです。

奥の院入り口

参道

参道の両脇には、数多くの墓石が並んでいます。昔の大名のお墓もあれば、有名企業の名前が刻まれた墓石もあります。私の地元富山の地名が故人の名と共に刻まれた墓石まであり、この地が時代、場所を問わずに、信仰を集め続ける霊場であることが分かります。

この参道はとてもよかったです。神聖な場所であることを肌で感じることができます。杉木立からこぼれる太陽の光が、無数の墓石を優しく照らしだす光景が、心に残ります。

参道は2キロとやや長めですが、その長さを感じさせないほどに素晴らしい場所でした。

また、奥の院では、今も弘法大師空海が瞑想を続けていると伝えられており、厳かで神聖な場所でありました。地元富山からは遠い場所ですが、来てよかったなあと思える場所でした。

 

昼食は奥の院の近くにある「レストラン楊柳」で精進料理を食べました。お腹にやさしいです。

金剛峯寺

 再びバスで移動し、次は金剛峯寺にやってきました。金剛峯寺高野山真言宗の総本山です。

金剛峯寺

立派なつくりに圧倒されます。高野山真言宗は全国に3,600の寺があり、信徒数は1,,000万人にもなるといいます。現在の建物は文久3年(1863)に、建てられたものらしいです。

寺内には、多くの見どころがありますが、写真撮影できない場所がほとんどでした。自分の目に焼き付けるのが一番ですね。

寺内には、数多くの襖絵があり、その襖絵を鑑賞するのが中々面白いです。個人的に良かったのは、別殿にある襖絵ですね。空海の生涯を要所要所で切り取り、絵画にしたものが描かれています。(唐に留学した際の当時の中国の風景など)細かに描かれているのでつい見入ってしまいました。

また、山本探斎による柳鷺図が描かれている「柳の間」も見ごたえがありました。

 

蟠龍庭

また、国内最大級の広さを誇る石庭なんかがあったりもします。石庭はいつ見ても心が癒されます。

 

壇上伽藍

金剛峯寺から壇上伽藍までは、歩ける距離なので歩いて移動。壇上伽藍は、空海が創建した真言密教の根本道場。人里は離れた高野山の地で、空海を始めとして多くの僧が修行に励んできたわけですね。

 

入口にあたる中門

入り口に当たる中門をくぐります。

 

金堂

すると目の前に現れるのが金堂です。金堂は高野山開創当時は講堂と呼ばれていたらしく、山内の修行僧たちが一堂に会する場所だったらしいです。7度も再建がなされ、今の建物は昭和の時代に建てられたものです。中に入ると、たくさんの僧たちがお経を読んでいました。

根本大塔

金堂の横に立つ大きな塔は根本大塔と言います。でかい…。ちなみに手前のかわいいキャラクターはこうやくんというマスコットキャラです。こちらも、再建が繰り返され、今の建物は昭和時代に完成したものということです。お金を払って、中に入ると、胎蔵大日如来金剛界四仏などといったこれまた大きな仏像が鎮座しています。

こうして、3つの見どころを無事見ることができました。さすが日本一の霊場と言われるだけあって、神聖で厳かな雰囲気が漂っており、背筋がのびるような、そんな場所でした。宗教というと、悪いイメージを持ってしまう人も多いとは思いますが、宗教というのは、人が幸せに生きられるようになるために存在するのだと私は思います。今回高野山を訪れて、改めて強くそう思いました。ただ、宗教を私利私欲のために悪用している人がいるという事実もありますが…。

高野山高野山高野山内には、他にも、霊宝館や徳川家霊台、金剛社三昧院など見どころを挙げればきりがないほどにあるのですが、時間の都合上すべてを見ることはできず、帰ることにしました。次の機会のお楽しみですね。

 

最後までご覧いただきありがとうございました!