富山人の旅ログ

富山県在住。県内の色々な場所を巡ります。

富山平野を見渡す「風の城」を訪ねる

こんにちは、たかゆーです。

この間、富山市郊外にある「風の城」という施設を訪れました。

「風の城」とは何なのか。その正体は城ではありません。猿倉山という山の頂上にある展望台のことなのです。

風の城

ただ、全くお城と無関係であるかといわれればそうではなく、かつて猿倉城というお城があったといわれています。

しかし現在では城の遺構などは全くなく、そもそも猿倉城自体が、数少ない文献資料によってその存在が書き記されているにとどまっており、謎多き城であるといえます。

ウィキペディアで少し調べてみると、室町時代末期、越中との交易によって財を成した飛騨国の武将塩屋秋貞が、越中進軍の拠点として猿倉山の頂上に築城したということらしいです。

しかし、塩屋氏自身は合力していたはずの上杉家を裏切ったことが原因で、上杉軍により殺されてしまうという末路を迎えます。その後猿倉城は、飛騨国国司姉小路頼綱支配下に置かれたものの、1585年におこった富山の役(羽柴秀吉ら率いる大軍で越中に進軍)で、富山城主佐々成政らとともに降伏。以後、猿倉城は廃城となったということらしいです。

城としては非常に短い期間で役目を終え、歴史のはかなさを感じます。

 

ということで、風の城へ向かいます。山頂の途中までは車で向かうことができ、駐車場があるのでそこに車を止め、そこから先は歩いて山頂を目指します。

 

ひたすら階段が続き、結構しんどいです。すぐ着くだろうという軽い気持ちで行くとちょっと後悔するかもしれません。

 

階段を上っている途中ですが、もう既に景色がいいです。写真左側に小さく神通川が写っています。神通川を見渡すことのできる場所なので、神通川の水運を監視、影響を及ぼす目的があったともいわれているようです。

 

息を少々切らしながらもなんとか展望台に到着です。でも、登るのにのにかかった時間は5分少々でしょうか。奥に立山も見えていますね。

 

展望台から見た富山平野です。いやー綺麗ですね。ここまで登ってきたかいがありました。飛騨国の武将さんも、ここから同じように景色を眺めていた時間があったのでしょうか。どんなお城だったのか、今となっては知るすべもなく、永遠に謎のままですね。遠い昔の時代に少し思いを馳せました。

しかし、ここから見る眺めは、昔とさほど変わらないのかなとも思います。建物は増えたでしょうが、田園地帯が広がる平野も、立山も、呉羽丘陵も、昔からありますもんね。

 

立山連峰も一応見えるは見えるのですが、手前の山と鉄塔があって、そこまで眺望はよくないですね。富山平野を一望できるスポットであって、立山を見に行くなら別の場所に行った方がよさそうです。

 

無料の双眼鏡なんかもあったりして、富山の市街地の方を見ることもできます。また、写真を取り忘れましたが、富山平野の反対側(南側)は飛騨へと続く山々が広がっています。飛騨方面から流れてくる神通川の眺めも大変いいです。

 

 

 

今回は富山市・猿倉山頂上にある「風の城」を訪れました。風の城というだけあって、私が行った時には絶えずそよ風が吹いていてとても心地よかったです。また、360度、富山の悠久の自然を眺めることができ、また一方で、少し儚い歴史のロマンも感じることができました。

 

最後までご覧いただきありがとうございました!